透析療法事典


透析療法事典
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 第76号 (2002年1月13日発行)

この本は、完全に透析スタッフ向けの本であり、タイトルにもある通り、事典です。読むのではなく、調べるために使う本です。

内容は、タイトルに恥じることなく、透析に関する様々な情報がぎっしりと書かれています。腎不全の説明はもちろん、透析に関する解剖生理、よくある合併症だけでなく、透析患者さんの抱える精神的な苦痛というサイコネフロロジーの分野に関しても表記があります。そのほかにも、災害時の対応法、在宅血液透析など、他の本にはあまり書かれていない事柄に関しても触れられています。さらに、特別な配慮が必要な患者として、高齢者や乳幼児のことについても書かれています。普通の透析の本にはあまり書かれていない乳幼児の透析にまで触れているところを見ると、さすが、という気になります。

しかし、この本でも、ある分野を本当に詳しく調べようとしたら、やはり限界があります。そのような場合は、それぞれ専門書を参考にしてください。疑問にぶつかったら、まずこの本で調べ、ある程度の知識を入れてからなおかつ、もっと調べたい場合に、専門書を探してみると良いと思います。私が把握している限りでは、ダイアライザーの膜、食事療法、検査値などは、ちょっとこの本だけでは役不足だと思います。そのような時は、それぞれの専門書を探してみるといいと思います。

図書名:透析療法事典
著者:中本雅彦・佐中孜・秋澤忠男【編集】
価格:4800円(税抜)
発行所:医学書院
ISBN:4-260-13647-X  bk1 amazon



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