生命保険各社へのアンケート

透析患者さんは生命保険に加入できないのか。また、加入できたとしてもどのような制限が付くのかを調べるため、生保各社へのアンケートを行いました。

1.アンケートの内容
透析を受けていても、最も保険に入りやすいと思われる以下の条件でアンケートを実施しました。
条件130歳、独身、年収350万、3年前に腎機能が悪化し、透析導入、現在に至る。仕事の傍ら、夜間透析を受ける。合併症なし。日常生活の制限なし。
条件2糖尿病あり、現在インシュリン治療中。他は条件1と同じ。
条件3夜間透析ではなく、CAPDにて治療中。他は条件1と同じ。



2.アンケート実施企業
日本の生命保険会社5社と、外資系生命保険会社5社をリストアップしました。リストアップの基準は、日本の生命保険会社は、加入者数上位5社、外資系は加入者数+知名度で選びました。外資系に関しましては、ちょっと主観が入っているかも知れませんが、ご容赦ください。
実施年は2000年です。
会社名アンケート送付場所送付方法
1回目
送付日
2回目
送付日
日本ニッセイ・ライフプラザ郵送7月10日(回答済)
第一日比谷本社公開スペース郵送7月10日8月7日
住友 東京本社ご来店
サービスセンター
郵送7月10日8月7日
明治明治生命館1階郵送7月10日8月7日
朝日新宿サービス窓口FAX7月10日8月7日
プルデンシャル
メール7月9日(回答済)
アリコ
webから
メール
7月9日8月7日
アメリカンファミリー
webから
メール
7月9日8月7日
GEエジソン本社郵送7月10日8月7日
アクサ
webから
メール
7月9日(回答済)

アンケート送付の基本はメールにしましたが、ホームページ上にアドレスが掲載されていない企業も多数ありました。そのような会社に対しては、メールでお願いした会社と同内容の手紙を郵送またはFAXで送付させていただきました。


3.結果表(2000年8月15日現在)
会社名条件1条件2条件3
日本
第一
住友
明治
朝日
プルデンシャル
×
×
×
アリコ
アメリカンファミリー回答なし回答なし回答なし
GEエジソン
アクサ
×
×

○:加入可能 ×:加入不可能 △:条件付き可能 ?:その他


4.各社の回答内容

アクサ(回答日 7月10日)メールにて回答
当社はまだ歴史が浅いので、あまり実績例としてはほとんど該当の例はございませんが、下記いずれのケースについても当社のお引受予定範囲外と考えられます。

プルデンシャル(回答日 7月19日)メールにて回答
1.条件1につきましては、死亡保障で特別条件を付けてお引受けできるケースがあります。医師の診査により判断させていただくことになります。
2.条件2の場合は、お引き受けすることができません。
3.条件3の場合は、お引き受けすることができません。

アリコ(回答日 7月19日、8月7日)メールにて回答
当社では、お客様の病歴や治療歴等を慎重に検討させていただいたうえで、生命保険の引受けを決定させていただいております。

さて、今回のお問い合わせの件ですが、人工透析を行われているお客様の場合、残念ながら貴メールマガジン読者様からのご指摘通り、通常の生命保険加入は難しいのが現状でございます。

日本透析医学会統計調査委員会が日本透析学会で発表した1998年12月31日までの慢性透析療法の現状では、一年生存率が86.4%と10年前の83.5%に比して改善されてきております。しかし、5年生存率は、59.8%(10年前は62.7%)、10年生存率は、40.4%(10年前は47.2%)と悪化してきてお
り、長期の予後の改善が見られない限り、現状では生命保険のお取扱いは困難と考えております。

条件2についてですが、糖尿病を合併していることから、さらにお引受は難しくなります。

条件3の場合は、CAPDによります腹膜炎のリスクも考慮をさせていただきますので、引受けは困難です。

ただ、当社では、一定の条件を満たしていただければ、どなたでもご加入いただける商品を販売しておりますので、今回お問い合わせいただきました条件の方でもご加入いただける場合があります。しかし、この商品は、加入年齢の制限があること、保障内容が低額であること(はいれます終身保険:満50〜80歳の方が対象)、通信販売に限定していること等お客様のニーズに柔軟に対応できかねる懸念もございます。読者の方にご案内する際は、十分ご注意いただければ幸いです。

日本(回答日 7月31日消印)郵送にて回答
○弊社では、保険契約をお引受する際には、保険種類・保険内容・保険金額・医的審査の結果等を踏まえ、総合的にお引受の可否を判断しております。
○従いまして、あくまで個々に判断する性質のものであり、一概にお答えすることはできません。
○今回、質問項目として例示いただいておりますケースも同様に、保険種類や保障内容等によって、そのお引受の可否は異なります。

第一(回答日 8月14日到着)郵送にて回答
保険加入の可否判断につきましては、保険種類、保険内容、保険金額などを十分に考慮した上で個々に判断されるものでございます。
このため、本アンケートに設定された条件だけでは、正確な判断ができず、保険加入の可否について明確にお答えすることはできません。
なお、設定された条件のみにて、可能な限り推測した場合、保障性の高い保険については、加入できないケースが多いものと思われます。

GEエジソン(回答日 8月15日消印)郵送(速達)にて回答
弊社では、保険加入をご希望の個々のお客様に対しては総合的な判断のもとにお引受けの可否をお答えしておりますが、人工透析に限らず、ある特定の疾患や治療を受けている方を全般的にとらえた形での保険加入の可否についてはお答えしない方針をとっております。

住友(回答日 8月15日消印)郵送(速達)にて回答
弊社では、医的審査結果のみならず様々な要素(保険種類・保険内容・保険金額等)を勘案し、総合的に契約のお引受け可否を判断しております。
従いまして、上記条件に基づく要素だけでは、判断することができません。


朝日(回答日 8月15日到着)郵送にて回答
当社では、保険契約の引受けにあたり、保険種類・内容および医的診査等の結果を踏まえ、個々の契約について、その詳細な情報を詮議のうえ、保険契約の引受けの可否を総合的に判定しております。
ただし、今回のアンケートで例示いただきましたケースについては、一般的に保険契約引受けは難しいと思われます。


明治(回答日 9月14日到着)郵送にて回答
当社では、契約のお引受けにつきましては、過去や現在の健康状況のみならず、お申込みいただく保険商品や保障内容等を含めて総合的に判断を行っております。
従いまして、ご例示頂いたケースにつきましては、お申込があった場合にそれぞれ個別に判断させていただくことになります。


[ホームへ]


発行人へのお問い合わせはこちら
Mag2 Logo
SEO [PR] 爆速!無料ブログ 無料ホームページ開設 無料ライブ放送